2011年12月30日金曜日

東京モーターショー回顧録

24年ぶりの東京都内での開催となった東京モーターショー2011、ナイター券での割引などもお目見えして、大幅な動員アップを実現した。遡れば90年代から、環境とエコはショーにおける先進のテーマだったけれど。
大震災を経過した現在、エコはあたりまえ、そしてバイクやクルマ単体の話ではなく、バッテリーなどは住宅の電源と共有化を考えるところまで開発が一気に加速している。
そんな中で、「がんばれニッポン」という気持ちでショーを見回すと、様々な技術やアイデアで「やるぞニッポン」という気概が感じられたショーでもあった。
さて、実燃費がリッター30kmを超えようとしている自動車勢に比べると、少し見劣りする現在のバイクたち、でもデザインや走りの面白さは譲れない。そんな究極のチャレンジの一つの答えがこのバイク、ヤマハのY125もえぎ・MOEGI(参考出展車)だと感じた。
CFダイキャストフレームとリアアームはアルミ製。そしてLEDヘッドライトはジェネレーターのコンパクト化に大いに貢献するだろう。凝った塗装のフューエルタンクは3Lにして航続距離240kmとなる。
プレスフォトを見た時はスタイリングの美しいバイクという印象が強かったが、実車をみると美しさはもちろん、その新しいコンセプトに驚く。小排気量車に奢られたダイキャストフレームによる超軽量ボディ(なんと80kg!)、そして前2120インチの転がり抵抗の低い細身の大径ホイールが目を引く。実際に会場では子供から大人、女子から男子まで、好印象の声がこだまのように聞かれた。
超軽量、大径タイヤ、ベルトドライブの組み合わせは目標値80km/Lという好燃費はもちろんのこと、初代プリウスに乗った多くの人が感じた「ゆりかもめ」のような感覚まではいかないものの滑空するようで、しかも125ccとしては自転車のイメージとは裏腹に落ち着いた乗車感覚を味わえることが期待できる。
そこにはいまの日本の街のあたらしい風や音、ニオイを楽しみながら感じ取って移動できる世界があると思って間違いない。このモデルの市販へのフィードバックを期待している。(布施 和宏)

キレイに磨き上げられたエンジンとフレームのマット調の塗装の微妙なコントラストが美しい。さらにカラーメタルパーツが組み合わされドレスアップのお手本ともいえるヤマハデザインならではの仕上がり。ドライブベルトにも「MOEGI」のロゴがプリントされる

2011年12月13日火曜日

フランスを走った。ピースサインはお約束。

Vサインか、ピースサインか、言い方が分かれるところ。でも、ライダー同士のあいさつなのだから、ピースサインかな。

先日、フランスでバイクに乗った。オートルートを最近厳しくなった速度取り締まりとカメラを気にしながら、130km/hの制限速度で走る。それでも、時々、右手首に理性が働かなくなり左車線に出てしまう。対向車線をちょっと速いスピードですれ違うライダーが左手を放していたように見えた。

少なく見積もっても相対速度は260km/hあるいはそれ以上。動態視力がよほど良いか、しっかりみていないとわからないのだが、よく見れば間違いなく人差し指と中指でピースサインを出してくれているではないか。次にきたライダーをよく見ているとやっぱりピースサインだ。

そういえば、野放し状態で飛ばせた昔だって、すんごいスピードで行き違うライダー同士がピースサインを出していた。どんなにカーブが連続するワインディングでもこれは同じである。クラッチを握るより、ハンドルを押さえつけるより、向こうからくるバイクが見えたらピースサインを出すのである。これが、フランスではお約束。それを思い出しながら、こちらもフランス流にピースサインを出し続けていると、なにやら、無性に走ることが楽しくなってきた。

どんなに過激なバイクで峠を攻めている時ですらすれ違うバイクにはピースサインなのである。むしろ、それが出来ることが格好良い。俺って上手いだろとでも言いたげな感じである。タンデムでは2人がピースサインを出してくる。思い切りバンクさせたバイクの左手を放してピースサイン。シールド越しにライダーのドヤ顔が見える気がした。(モリ ヒサシ)

2011年12月11日日曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その8

CBR1000RR ベースのエンジンを低中速寄りに出力特性を見直し、アルミダイキャスト製モノバックボーンフレーム、倒立フォーク、片持ち式のプロアーム、等々の特徴より、そのご面相がうんと個性的。そして走りは思い切り楽しい。


いよいよ、第42回東京モーターショーも最終日。会場が変わり様々な工夫もなされ成功裏に終わりそうな気配である。とりわけ予想外に多くの人々が訪れていたのが午後6時以降の時間帯。¥500で午後8時までの2時間楽しめるのだがチケットを求めて列を作る人々の数には驚かされた。

さて、”気になったバイク達”も最終回。本当は、もっと沢山、気になったバイク達は存在するのだが、ひとまずは今、一番、欲しい、1台で一区切りとする。

4輪の展示もあり、いつも賑わっていたHondaのブースで、さりげなく展示されていた1台が、このHonda CB1000Rである。ガンダム顔の決して軽快そうとは思えない、むしろ塊感が強い、ちょっと強面でもあるこのバイク。先日、偶然にもフランスで乗ることができた。

見るからに走るぞ!といった感じのCBR1000RRのデチューン版のエンジンに、フロントに集中した前がかりの造形は決しておいそれと乗れない雰囲気を醸し出している。しかも、なんと言って1000ccエンジンなのだから、気軽に乗れる感じではない。

825mmのシート高もこのサイズのバイクで?と思わせ、さらに緊張が高まる。ところが、である。軽快だがしっかりとした実用域のパワーとトルクを備えるエンジンは、市街地走行でも扱いやすく、前のめりっぽい車体もフロントタイヤの接地感が乗り手に分かりやすい絶妙な設定がなされている

風体とは真逆で、ライダーにフレンドリーで乗りやすい。もちろん、1000ccの排気量をもつエンジンは78Kw/9000rpmと控えめなスペックにされてはいても遅かろうはずがない。走っている最中にも何台かに出会うに至り、なるほど、この乗りやすさが人気なのだろうと実感できた。

すれ違うバイク、ライダー達とお約束のVサインをやりとりする余裕もできるくらい、どんな場面でも扱いやすく、軽快に走れるバイクであることを体感し、自分史上初めて欲しいと思ったリッターバイクであることに気がついた。(モリ ヒサシ)

2011年12月10日土曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その7

強大なパワーとか高性能感がダイレクトに表現された動的で個性的なデザイン。そしてハイパフォーマンスであることが至上。それを代表するZX-14R はカワサキファンの心をしっかり捕まえて放さないブランド力の象徴でもある。


やはり、ここにしかない期待を裏切らない、ファンならずとも納得してしまうマシン作りを続けているのがカワサキである。70年代からの”ZAPPER"や"ライムグリーン”など、カワサキのイメージを自ら表現する戦略は見事で、ブランドを確立したメーカーでもある。もちろん、それに違わない独創性を持つ技術やデザインで作り込まれた多くのバイク達があってこそのブランドディングであったことは確かだ。

懐かしい、タンデムツインエンジンのKR250が展示されているブースでは、ジャパンプレミアのNinja ZX-14R (参考出品)がやはり注目を集めていた。ZZR1400からネーミング変更されたZX-14R、カワサキらしいといえば、これ以上の存在はない。それこそ、ザッパー時代から受け継がれた大きく、マッシブでアグレッシブでもある車体デザインには、200PSを軽く上回るパワーを誇る1,441ccにまでされたエンジンが積まれ、最新の3モードトラクションコントロール、2モードのパワーモード等の最新技術も与えられている。

全長2,170mmの低く長い車体は、独特なフロントマスクから始まる凹凸のある特徴的なデザインのカウルで覆われ、大幅に新設計されたモノコックフレームを巧みに露出させながらの個性的な造形をつくりだしている。外見のみならず、装備や細部までの新たに作り込まれた部分が多く、ハイパワーなスポーツバイクでありながら、ツアラーとしても快適で実用性にまで配慮されたマシン作りもカワサキらしさを感じさせてくれた。(モリ ヒサシ)

2011年12月9日金曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その6

弟分の125と同様の縦2段に配列された今流のヘッドライトデザインと太くたくましい足回りが頼もしい。厳つく張り出した燃料タンクが創り出す逆三角形?のスタイルのフロントビュー。

KTM 200 DUKE(参考出品)。わかりやすく、個性的なバイクはとても良い。見るからにシティラナバウト。しかもKTMのブランドがつくのだから。125DUKEのデビュー前に作られたプロモーションビデオで、すっかり格好良さをすり込まれてしまった身としては、元々、乗ってみたいバイクの筆頭に近い存在だった。

そこに、この200DUKEの発表である。個性的なデザインも、フレームや足回り等も、車重までもが125と同様で、違うのは水冷DHOC4バルブのエンジンのボア×ストローク。125の58×47.2mmから、72×49mmとされている。もちろん、パワーもトルクも当然上乗せされることになる。日本では高速道路に乗れるというメリットだけでなく、走りの元気度がグッと上がってくることは間違いないここが大いに魅力的。

すでに発売された地域での評判も上々で、125以上の高い評価を得ているようだ。日本でも125の発売時には十分にKTMジャパンの努力が感じられた車両価格は、今回も頑張るとのこと。50万円を切るのではないかと言われている。インド製と言うのも今の時代を感じさせるものだが、KTMと言うブランドをそのリーズナブルな価格で気軽に楽しく味わうことができるのなら、大歓迎である。

モトクロス、エンデューロ、ラリーレイドとオフロードの世界を席巻し、ロードレースでも活躍したKTMがストリートでもKTMらしいバイクをしっかりと創り出してきている。発売が待ち遠しい1台である。(モリ ヒサシ)
KTMらしい、エッジのきいたデザインと個性的なメカニズム構成が魅力的な1台。いかにも元気に走りそうなところが良い。

2011年12月8日木曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その5

手慣れたカスタマイズなのであろうが、流石に”無限”。そのセンスと手法はやはり一流。

Hondaのオフロードファンが待ちに待った、1台が、ワールドプレミアでもある参考出品とは言え、HondaCRF250L。5年ぶりの新型オフ系モデルの登場である。そして、その場所に同時に展示されていた、”無限”の手によるカスタマイズコンセプト車はなかなか魅力的で格好良い。

ベースとなったCRF250Lは、エンジンはCBR250Rを専用チューンし低中速域からトルクフルで、高回転域までストレスなく吹き上がる特性とされ、フレームにはスチール製オーバル断面のツインチューブを採用。フロントに倒立フォーク、リヤのプロリンクサスペンションにはアルミスイングアームをおごられている。

Hondaらしく、オフロード車の大柄な車格でありながら良好な足着き性を実現するシート高や、優れた燃費性能、リニアなハンドリング特性を持たせるなど、日常での使い勝手も追求もぬかりなく、一方で、多機能デジタルメーターの採用や、放熱性に優れたウェーブ型ディスクブレーキや、泥、石飛びなどからエンジンを守るスキッドプレートなど、本格装備も充実させている。

発売時期は、来春4月頃となりそうで、CBR250R同様のタイ生産であるために現行のXR230の¥492,450を下回るとも言われている。目下明らかにされているスペックは以下。全長/2,195mm、全幅/819mm、全高/1,195mm、エンジン種類/水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒、総排気量/249cc。車体サイズは、250cc相応のものだが、最も気になるのはその車両重量である。

ともあれ、いかにも乗りやすそうなノーマル車と、ほとんど、別物に近いカスタマイズコンセプト車。久々のHondaのオフロードバイクの発売が待ち遠しい。(モリ ヒサシ)
ほとんどすべてに手が入れられた観があるカスタマイズコンセプト車。随所にカーボンルックのパーツが使われ、スイングアームはバフがけが行われている。また、デュアルエキゾーストにされてもいる。


2011年12月7日水曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その4

スーパーバイクレース等でお馴染みの「テスタストレッタ11°エンジン」と独自のトラスフレームはこのモデルの動的な性能を保証する。そしてAMGデザインの衣装を身にまとうのがこの「ディアベル AMG スペシャルエディション」


ルセデスベンツ/AMGのブースの片隅に、ひっそりと置かれた1台のバイク。先日のフランクフルト・ショーで公開されたDucatiとAMGのコラボによる「ディアベル AMG スペシャルエディション」である。

メルセデスを代表するチューニングブランドである「AMG]と、独自のLツイン・エンジン、スパルタンな走りでイタリアンバイクの世界をリードしてきた「Ducati]の結びつきは、互いに参戦しているレースをサポートし合っている間柄から。

マットブラックの車体の随所に見られるAMGデザインのパーツとロゴ。専用デザインのホイールや、エキゾーストパイプ、アルカンタラシート、カーボンパーツ等、細部を見始めたらきりがないほどの仕上がりはさすがと言うしかない1台。

AMGメルセデスのオーナー向けに作られたモデルだと言うことだが、Ducatiファン、バイクファンにとっても欲しくなることは間違いない。専用のウェア等も準備されている等、至れり尽くせりなのだが、気になるのは車両価格。これが意外にも300万前後になるのではとのこと。ベースとなっているディアベルが200万を超えているモデルなのだから、”気になる”度が、”乗ってみたい”、”欲しい”に動いてしまいそうな1台である。実物を要必見。(モリ ヒサシ)
AMGによる専用デザインのエキゾーストパイプとホイール。ボリューミーなPIRELLI製の240mm専用タイヤ。随所にみられる機能的で個性に満ちた美しいデザインが楽しい。

2011年12月6日火曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その3



YAMAHA Super Tenere Worldcrosser(参考出品車) 。象徴的なフロントマスク。戦闘的でも挑戦的でもあり、易々と乗り手を受け付けなさそうなところが良い。

「ヨーロッパ発信のコンセプトバイク。“The Toughest Global Challenge”最も過酷な挑戦を求めるアドベンチャーライダーのために創造された、ハイスペックマシン。専用設計の軽量コンポーネントを完全装備した車体が、究極のオフロードアドベンチャーの世界をさらに押し広げる」

とは、メーカーのコメントだが、理屈抜きに、心を揺さぶられた存在である。気になる、乗ってみたい、欲しい、の勝手なランキングの中では、ダントツで欲しいバイクである。見ただけで、これに乗ってどこに行こう、どこまで走ろう、と夢想してしまう。見ているだけで嬉しくなってしまう。

昨今のツアラー人気の根底には、パリ-ダカール・ラリーから発生たこうしたビッグオフローダーの存在があったのだ。と、今更ながらに再認識することができる。まだ、こんなバイクで走れる場所が、世界中には沢山ある。そこが砂漠=砂の海だったら、最高なのだろうが、長い、長いラフロードでも、360°地平線しか見えない場所でも、どこでも良いから、こんなバイクで行ってみたい。このバイクの前で本気でそう考えている自分が居た。(モリ ヒサシ)
内に秘めた力とタフネスさを、巧みに、荒々しさと同時にある種の美しさを持つ造形で包み込んだ車体。グッときた。

2011年12月2日金曜日

東京モーターショー。気になったバイク達・その2

手前からNC700X、INTEGRA、NC700S。新しいHondaを象徴するミドルレンジのグローバルモデルシリーズである(参考出品車)
やはりHondaブースの中で気になったのは、インテグラとNC700SとXである。NC700Sはネイキッドスポーツとしてモダンでシンプルなシルエットを基調に、躍動感あふれる力強いデザインと、モーターサイクル本来の操る楽しさを味わえる素直なハンドリング特性を融合させたモデルで 、足つき性が良好で安心感のある低シート高と、軽快なネイキッドスタイルで、気負わず気軽にライディングが楽しめる。スタイリングはモーターサイクル本来の機能美を満たしながら、ライダーの居住スペースと、十分な容量を確保したラゲッジスペースを両立させた。NC700S は今までにない快適性を体感できる新しい価値を備えたモデルとされている。


一方のNC700Xは、今、欧州では大流行のクロスオーバーモデル。都会での存在感、自然の中でも映える躍動感あふれる力強く洗練されたデザインを特徴に、アップライトなポジションによるオンロードでの快適性と行動半径を広げる機動力を実現し、通勤・通学など、市街地で思いのままに使いながら、時にはロングツーリングまで、自由で幅広いライフスタイルを拡げられる。従来のモーターサイクルの魅力に加え、十分な容量のラゲッジスペースなど、従来以上に楽しさの枠が広がる新たな価値を創造できるモデルとのこと。


そして、いよいよ走り出すINTEGRA。これも、ある種のクロスオーバーといえなくもないような気がするが、優れたハンドリング特性によりもたらされるモーターサイクル本来の操る楽しさや、第2世代のデュアル・クラッチ・トランスミッションによるオートマチックでありながら力強いダイレクト感ある走りが実現されており、。モーターサイクルの爽快さや機動性と、コミューターの利便性を高次元で両立させたモデルとされる。


そして、とても、気になるのが、この3機種の心臓部である700cc2気筒のパワーユニット。低中速域を重視した特性でどこまで、スポーティーであったり力強さを乗り手に感じさせることができるのかが大きな興味の的。さらに、NCのSとXではそれぞれの車体構成による個性がどのくらい明確に感じられるかも大きな関心事である。加えて、INTEGRAはそのパワーユニットと第2世代のDCTの相性。迫力ある車体は果たして走りの楽しさを感じことができる仕上がりとなっているのか今から発表が待ち遠しい。(モリ ヒサシ)


NC700S Dual ClutchTransmission カスタマイズコンセプト(参考出品車):スタイリングをそのままに、多様な用途にお使うことをイメージし、カスタマイズの方向性の一つを示すコンセプトモデル。多様なライフスタイルに対応するトップボックスを装着するなど、ベーシックなカスタマイズ例。
NC700X カスタマイズコンセプト(参考出品車):週末、郊外へのツーリングをイメージし、NC700X の持つ躍動感あふれる力強いデザインに調和。行動派のミドルツアラーとして提案の一例。
INTEGRA カスタマイズコンセプト(参考出品車):カテゴリーに縛られない自由な発想で使うことをより具現化したカスタマイズの方向性を示すモデル。豊富なラゲージスペースで、様々なライフスタイルで使えるカスタマイズ例である。

東京モーターショー。気になったバイク達・その1

マットシルバーの塗色と造形が美しい。EVレーサーRC-E(参考出品車)
今年から再び東京で開催される「東京モーターショー」だから、なんとなく嬉しい。ところ変われば...。だけではなく、世相を反映してというところもあるのだろう、一昨年よりも少し大人っぽく、上品な雰囲気の展示がなされているように思う。


とまれ、無類の新しもの好きの僕には、気になったバイク達、乗ってみたいバイク達、欲しいバイク達が沢山並んでいて、一般公開に先立ってのいわゆるプレスデーはとても楽しく有意義な2日間であった。


本当に気が多いので、どれとは絞り込めないのだが、気になったバイク達を少しずつ紹介していこう。

まずは、Hondaのブースに展示されているRC-E。スーパースポーツをEV 化し、走りの歓びを追求したスポーツモデルとされ、スタイリング、カラーリングは、Honda スーパースポーツの原点である往年のレーシングマシンRC のイメージをモチーフとし、シンプルかつモダンなボディデザインにエモーショナルなグラフィックを採用したとのこと。

また、動力源であるバッテリーは従来の燃料タンク位置と車体下部に配置し、さらにモーターをスイングアームピボットと同軸とすることでマスの集中化を徹底。250cc クラスのコンパクトな車体サイズとEV ならではのトルクフルでスムーズな走りによるスーパースポーツの将来に向けた提案モデル。

でも、とても気に入ったのは、やはり、シンプルで美しいデザイン。コンパクトで適度にグラマラスなのもとても良い。EVだから出来たというわけでなあるまいし、レシプロエンジンを載せたバイクだってこれくらい思い切ったデザインをして欲しい。乗ってみたい度では確かにEVであることにも惹かれるが、NSF250Rに積んだエンジンをデチューンして載せてもらいたいなぁととても思ったモデルだった。(モリ ヒサシ)
凝縮されたエネルギー感を漂わせ、今にも走り出しそうなリアリティーと迫力が感じられた。

2011年11月30日水曜日

第42回東京モーターショー、HondaPressBriefingの様子

なんといってもHondaのプレスブリーフィングは圧巻。2輪、4輪の取材陣が多数詰めかける中、伊藤孝紳代表取締役社長が、MotoGPでの勝利に触れた後、Hondaの創業以来の取り組みと姿勢を述べ、電動化技術を使った展示車両の二輪の「RC-E」や、4輪のスモールスポーツEVコンセプトモデル「EV-ATER」の概要を説明。


続いて、電動モビリティーコンセプトモデルである「MOICRO COMMUTER CONCEPT」と「MOTOR COMP」、中・長距離移動を可能とするプラグインハブリッド「AC-X」等の紹介を行い、さらに、太陽エネルギー利用や環境負荷ゼロ社会に向けた取り組み等を話すと言った多岐にわたるHondaの今後を紹介した。


この様子は、こちらからご覧いただけます。


第42回東京モーターショーから

11月30日、東京ビッグサイトで第42回東京モーターショー2011が開幕した。初日のこの日は報道関係社に向け出展各社のプレスブリーフィングが行われた。


その中から、ヤマハ発動機株式会社のプレスブリーフィングの様子をUstreamで紹介する。今回のヤマハは、一気にライトで軽やかなコミューターをメインとした誰にでも親しみやすいプレス発表会を展開していた。


Ustream録画はこちらからご覧いただけます。

2011年11月21日月曜日

Hondaの電動二輪車

Hondaは、123日(土)から11日(日)まで東京ビッグサイトで開催される「第42回東京モーターショー2011」に「にんげんの気持ちいいってなんだろう」をテーマとして最大面積のブースを出展する。次世代電動モビリティーコンセプトモデルとしては7モデルを用意。その中からEVならではと思われるモデルを紹介する。(布施 和宏)


MOTOR COMPO(コンセプトモデル)
手軽でコンパクトなEVコミューター。走行用バッテリーは着脱式で、アウトドア、インドアを問わず、生活の中で電源として自由に使うことができる。かつて、80年代を代表するコンパクトカー「シティー」のトランクルームに搭載でき、8万円の価格で人気となり5万台も生産された小型バイク「モトコンポ」の電動版的モデル。







RC-E(コンセプトモデル)
こちらはスーパースポーツバイクの電動二輪車。トルクフルなユニットに250ccクラスのコンパクトな車体サイズの組み合わせは、スポーツライディングに新しい魅力を見出すことができるだろう。公道走行を意識した仕上がりだがHondaにゆかりのマン島で開催されるEVレーサーレースに参戦したら話題になりそうだ。


2011年11月15日火曜日

Yamaha が東京モーターショー出展車両を発表

ヤマハ発動機株式会社は、123日(土)~1211日(日)に東京ビッグサイトで開催される「第42回東京モーターショー2011」でコンセプトモデルを含む二輪車20機種と、パーソナルビークルの多様性を演出する特別出展物5台を展示する。

今回のテーマは新たに「あしたらしい風」が掲げられた。ワールドプレミアとなる4モデル、ジャパンプレミアの3モデル、参考出展車の中から、ヤマハらしい独創性と夢を感じさせる注目のモデルを紹介する。(布施 和宏)



Y125もえぎMOEGI(ワールドプレミア・参考出展車)

赤トンボとよばれたYA-1へのオマージュが感じられるランナバウト。オリジナルと同く125ccエンジンを搭載する。

XTW250陵駆 RYOKU(ワールドプレミア・参考出展車)
タフネスさをアピールしながらフレンドリーな一面も見せるSUV二輪モデル。着脱式のLEDライトなどのギミックは是非ともモーターショー会場でチェックしたい。

EC-Miuイーシー‐ミウ (ワールドプレミア・参考出展車)
原付1種クラスのエレクトリックコミューター。女性にも定評のある3輪ホイールながら風の流れをイメージしたデザインはすっきりとコンパクトな仕上がり。

PAS WITH パス ウィズ(ワールドプレミア・参考出展車)
折りたたみ設計によって電動アシスト自転車の新境地を開くモデル。パワーユニットにはフロントハブインモーターを採用する。

YZF-R1(ジャパンプレミア・参考出展車)
新たにトラクションコントロールを採用。ヘッドライト周りにLEDイルミネーションを追加した車体はロードレース世界選手権参戦50周年記念カラーで演出されている。

TMAX(ワールドプレミア・参考出展車/輸出仕様車)
排気量を530㏄にアップしてフルモデルチェンジ。さらなる高みを目指すべく、TMAXの魂ともいえるエンジンと駆動系、足回りを進化させ、走りのパフォーマンスをさらに磨き上げている。

Super Ténéré Worldcrosser(参考出展車)
その名のとおり世界横断をコンセプトに掲げた、欧州発「XT1200Z」ベースのコンセプトモデル。走破力を高めるための各種機構と専用設計の軽量コンポーネントを装備して、究極のオフロード・アドベンチャーの世界を提案する。

EICMA2011に発表されたHondaの新たな主力機種

Hondaは、118日から開催のEICMA2011(ミラノショー)に出展するモデルの中から主要な車両の概要を発表した。
中でもHondaの次世代を象徴するニューミッドコンセプトシリーズでは全くコンセプトの異なる3車種をラインアップ。いずれも常用域でトルクフルな鼓動感と、圧倒的な燃費性能を誇る水冷・4ストローク・直列2気筒700cc新型グローバルエンジンユニットを初搭載する。
NC700S」は、シンプルでありながら力強いスタイリングのネイキッド・ロードスポーツモデル。軽快で素直なハンドリングや良好な足着き性などにより、扱いやすく安心感のある走行を楽しめる。トランスミッションは、高い伝達効率を持つ第二世代のデュアル・クラッチ・トランスミッションと6速マニュアルミッションの2タイプを設定している。






















NC700X」は、新たな開発思想の「クロスオーバーコンセプト」に基づいて開発されている。都市でもアウトドアでも映える躍動感にあふれるスタイリングを採用。アップライトなポジションによるオンロードでの快適性はもちろん、通勤・通学からロングツーリングまで楽しめるなど汎用性にも優れている。また、トランスミッションは、デュアル・クラッチ・トランスミッションと6速マニュアルミッションの2タイプが設定されている。



INTEGRA」は、モーターサイクルの走りの楽しさにスクーターの快適性を融合した新しいスタイリングを採用したモデル。こちらはデュアル・クラッチ・トランスミッションのみを搭載し、イージーかつコンフォートな新感覚の走行フィールが期待されるモデルである。
INTEGRA」欧州仕様主要諸元:全長x全幅x全高:2,1957901,440mm:シート高790mm。軸間距離:1,525mm。車両重量238Kg。原動機種類:水冷・4ストロークOHC。気筒数配列:直列2気筒。総排気量:670cc。内径x行程:73×80mm。圧縮比:10.7:1。最高出力:38.1Kw/6,250r/min。最大トルク:62Nm/4,750r/min。始動方式:セルフ式。燃料タンク容量:14.1L。燃料供給:燃料噴射式。タイヤサイズ(前・後):120/70ZR17M/C58W160/60ZR17M/C69W























その他には、VFR1200Fと多くを共用するクロスオーバーコンセプトに基づいて開発されたスポーツツアラーモデルの「Crosstourer」も今回の目玉である。水冷・4ストローク・V4気筒1200ccのエンジンを搭載し、アップライトなスタイリングによって長距離ツーリングはもちろん、幅広い利用環境で快適な走行を実現する。トランスミッションは、デュアル・クラッチ・トランスミッションと6速マニュアルミッションの2タイプを設定している。これらのモデルは、効率よく新機種を開発、製品化して行こうとするHondaの今後のモーターサイクル事業の取り組み方を象徴しているように思えた。(布施 和宏)

2011年10月20日木曜日

ストーナー今季9勝目を挙げ新チャンピオンに
。Hondaコンストラクターズタイトル獲得

今シーズン再びHondaに乗ったC.ストーナー。圧倒的な速さと強さで自身にとって2度目のタイトルを獲得した。

1016日、フィリップアイランド・サーキットで開催されたロードレース世界選手権、第16戦オーストラリアGPにおいて、地元出身 のケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)は、今シーズン11回目のポールポジションからライバルを圧倒する速さで今季9勝目を達成。ライバルのJ.ロレンソ(Yamaha Factory Racing)がウォームアップ走行中に転倒し決勝を欠場したため、残り2戦を待たずして2011年シーズンのタイトルを獲得。ストーナーにとっては、2007年以来4年ぶり。Hondaにとっては、2006年以来5年ぶりのタイトル獲得となった。

決勝レースは、ドライコンディションでスタートしたものの、断続的に雨が降ったためマシンを交換できる“フラッグ・トゥ・フラッグ”が採用された。しかし、雨はすぐに上がり、そのまま走りきったストーナーが優勝。マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)2位、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)3位に入り、Hondaは、第11戦チェコGP以来、今季2回目の表彰台独占を達成した。また、4位にダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が入ったため、上位4位をHonda勢が独占する結果となった。

ストーナーは、ランキング2番手につけるのロレンソの決勝レース欠場により、6位以内に入れば自力でチャンピオンが決まるレースだったが、母国オーストラリアでのこのレースでも手を抜くこと無くGP5連勝達成という快挙で、タイトル獲得に華を添えた。

2位のシモンチェリは、第8戦イタリアGP以来8戦ぶりのフロントローから決勝に挑み、2周目に2番手に浮、以後も快調にラップを重ねるが、終盤の雨で一時ドヴィツィオーゾに先行を許しながらが、ラストラップで逆転して2位でフィニッシュ、今季2回目の表彰台を獲得。
ドヴィツィオーゾも4番グリッドから好スタートを切り、ペドロサとし烈な3位争いを展開。前半はドヴィツィオーゾ、中盤はペドロサが先行するが、終盤でドヴィツィオーゾが再び先行。5戦ぶり6回目の表彰台を獲得。一方、前戦日本GPで今季3勝目を挙げたペドロサは、強風に苦しんで思うようにペースを上げられず、4位でフィニッシュた。
予選12番手からスタートの青山博一(Team San Carlo Honda Gresini)は、ランディ・デ・ピュニエ(ドゥカティ)、カル・クラッチロー(ヤマハ)、カレル・アブラハム(ドゥカティ)とし烈な8位争いを繰り広げたが、終盤、瞬間的に強く降った雨の中で転倒してリタイアに終わり、また、来シーズンはスーパーバイクにスイッチすることを発表した。



ストーナーの母国GPでの優勝とタイトル獲得に、2位にシモンチェリ(左)、3位にドヴィツィオーゾ(右)、さらにはペドロサが4位に入り、Honda勢の上位独占で華を飾った。

2011年10月3日月曜日

混戦の日本GP(ツインリンクもてぎ)D.ペドロサが制覇


この日は本来のスピードと抜群の安定感で久々の彼らしいレースを見せたD.ペドロサ

ロードレース世界選手権、第15戦日本GPが10月2日、"ツインリンクもてぎ"で開催された。


注目は、MotoGPのポイントリーダーで、なんといっても絶好調のC.ストーナー(Repsol Hoda Team)の走りとそのレース運び。


期待にたがわずストーナーはフリー走行から圧倒的なスピードを見せてあっさりとポールポジションを獲得。 しかし、"もてぎ"とHonda勢の相性は必ずしも良好とは言えず、2004年以降、ここでの勝利はなく、また、路面温度が上がらないとヤマハが有利との前評判もあり、Honda関係者は一応に緊張の色は隠せなかった。


ところが、決勝レースのスタートでその不安も一瞬吹っ飛んだ。


フロントローからストーナーが一気にダッシュして、チームメイトのD.ペドロサ、A.ドヴィツィオーゾを従えてレースを開始した。


一方、日本で最も人気のあるこのクラスの絶対、王者、V.ロッシは大声援の中、予選で7番手からスタートを切るが、3コーナーで他車と接触してあえなくリタイヤ。これが、このレースの混戦を予想させた。 


ストーナーは、快調にレースをリードしながら、4周目のバックストレートで登りから下りにかかった瞬間にマシンにトラブルが発生。ブレーキパッドが振動で開いてしまい、直後の90度コーナーでの最高速近いスピードからのブレーキングが遅れてオーバーラン。


この混乱の直後にトップに立ったのはペドロサ。この日はペドロサのスピードも際立っていた。気温が低く、路面温度が上がらない中で多くのライダーが転倒等で消える中を、有利と言われたJ.ロレンソ(Yamaha Factory Racing)の追走を許さず、中盤から終盤のレースを完全にリードしてそのままトップでチェッカーを受けた。彼にとっては初の"もてぎ"での優勝となった。


2位にはロレンソ。3位にはオーバーランから立ち直ったものの、その後はややペースが上がらないままのレースとなったストーナーが入り、ポイントリーダーの座を守りきった。


4位にはジャンプスタートでライドスルーのペナルティーを課せられたもののそこから激走を見せたM.シモンチェリ、同様にペナルティー後も善戦したドヴィツィオーゾが5位とHonda勢の活躍が目立った大会となった。


また、東日本大震災で延期開催となったこの大会で、復興へのイメージリーダーとして参戦したベテランの伊藤真一は、最後尾からのスタートながらレース中次第にマシンに馴れ、13位でゴールした。




(写真提供:本田技研工業株式会社 文:モリ ヒサシ)

2011年9月29日木曜日

Honda2輪車用低燃費エンジン2機種を発表

PCXのそれよりさらに徹底して低フリクション化が進められた次世代の125ccグローバルスタンダードエンジン。


去る9月26日、Hondaが2機種の新たなグローバルモデル用低燃費エンジンを発表した。1機種は、小型スクーター用の排気量125cc水冷4ストローク単気筒エンジンで、もう1機種はミドルクラス用の排気量700cc、水冷4ストローク直列2気筒エンジンである。
次世代125ccスクーター用エンジンは、先進の二輪車用アイドリングストップ・システムを搭載し、さらなる耐久性・静粛性と燃費性能を高めた次世代125ccスクーター用エンジンで、さらに軽量・コンパクト化を図るとともに、低フリクション技術を多岐にわたって採用し、燃費性能は、同排気量のスクーター用エンジンと比較して約25%の向上を実現している。
この新型エンジン開発の狙いは、世界各国でコミューターとして利用されている125ccスクーターのエンジン性能と低燃費性能をさらに高めることで、グローバル規模でCO2の排出量を低減すると同時に、高い利便性とより上質で魅力的な商品を提供することを目指したもの。
開発にあたっては、実用性を重視した力強い出力特性と耐久性のさらなる向上、次世代のグローバルスタンダード・エンジンにふさわしい燃費性能、グローバルモデルへの採用により地球規模でのCO2の低減に寄与、求めやすい価格の実現、をテーマにして取り組んだとされる。
低燃費を実現するため、オフセットシリンダーやローラーロッカーアームなどの低フリクション技術はもとより、知能化された発電制御による発電時のフリクション低減や、ロッカーアームシャフトにシェル型ニードルベアリングを初採用するなど、多岐にわたって徹底的に低フリクション化が図られた国内でも人気のPCXのエンジンの進化型といえるもの。
また、何通りかのホイールサイズにも対応できるよう設計されていることも特徴で、より多くのモデルに採用できることでローコスト化をさらに進めることができるのも大きな特徴となっている。世界一のコミューターメーカーであるHondaが、次世代を担うエンジンと言えそうだ。

高い耐久性、静粛性はもとより、軽量・コンパクト化を多岐にわたる低フリクション技術の採用で同排気量エンジンより約25%の燃費性能の向上が実現されている。

ミドルクラスのグローバルエンジンは62°の前傾シリンダーの水冷OHC直列2気筒エンジンは、270°位相クランクによる不等間隔爆発、1軸1次バランサーの採用などで個性と独特のエンジン特性と性能をもつ。さらに73×80mmのロングストロークであることも一層特徴的。低中速回転域での扱いやすさと力強い走りが達成されている。


ミドルクラスに向けた新型の700ccエンジンは、低・中速域で力強いトルク特性と低燃費で優れた環境性能の両立を狙って開発され、 コンセプトの異なる3モデルに搭載されて、11月にイタリアのミラノで開催されるEICMA2011(ミラノショー)に出品が予定されている。
このエンジンは、市街地走行やツーリングなどの常用域ではトルクフルで扱いやすく、スポーティーな走行では心地よい鼓動感を体感できるエンジン特性で、かつ次世代のミドルクラスエンジンにふさわしい低燃費で優れた環境性能を備え、車体レイアウトの自由度に貢献して利便性の高いスペースを作り出せる軽量でコンパクトな設計であることを狙って開発された。
その結果、欧州地域で広く支持されているミドルクラス(排気量500cc~750cc程度の欧米における中型車)に適合する水冷・4ストローク・直列2気筒700ccで、燃費性能は、ミドルクラス最高の27km/L以上で、同クラスのスポーツモデルと比較して40%以上の向上を実現しているとされる。
また、この新型エンジンに組み合わせるトランスミッションとして、新開発の軽量・コンパクトでスムーズかつダイレクト感のある伝達効率に優れたの第二世代デュアル・クラッチ・トランスミッションと、6速マニュアルミッションとあわせて2タイプが設定されている。
これまでの、高回転高出力のハイパフォーマンスエンジンとは一線を画したこのエンジンと、それを搭載する新世代のこの新たなジャンルのグローバルモデルの仕上がりが大変興味深い。

走る楽しさとコミューター要素の両立を狙って採用された第2世代のデュアル・クラッチ・トランスミッション。軽量・コンパクト化に加え学習機能も付加され、燃費もマニュアルミッション仕様とう同等とされた。その仕上がりに大いに期待したいところ。

11月のミラノショー(EICMA)に出品予定のINTEGRA(用品装備車)。初お目見えから4年の月日が流れた。

2011年9月20日火曜日

Repsol Honda Team、アラゴンGPでも1-2フィニッシュ

RepsolのGP参戦40周年を記念したスペシャルカラーで出場したC.ストーナー。このレースの勝利によりRepsol Honda TeamはMotoGP100勝目を達成した

ロードレース世界選手権第14戦、アラゴンGPが9月18日、バルセロナの南西200Kmにあるモーターランド・アラゴンで開催され、C.ストーナー(Repsol Honda Team)が、オープニングラップから快走を見せ今季8勝目を挙げ、チームメイトのD.ペドロサも3戦連続の2位 に入り、Hondaは今季5回目の1-2フィニッシュを飾った。
MotoGPクラスのランキングトップをひた走るストーナーは、今大会、フリー走行、予選、ウオームアップでトップタイムをマーク。今季9回目のPPからホールショットを奪うと、2周目には予選タイムに迫る1分49秒台前半にタイムを上げ、その後12周目まで49秒台をキープ。この時点で2位のペドロサに約4.5秒、3位以下に10秒以上の大量リードを築くことに成功し、レースを完全に支配したままトップでチェッカーを受けた。
予選2番手から決勝に挑んだペドロサは、絶好調のストーナーに、フリー、予選とわずかに届かなかったものの、地元ファンの声援に応え全力走行を見せ、最終的に8秒遅れてインディアナポリス、サンマリノに続く3戦連続での2位でチェッカーを受けた。
3位にはJ.ロレンソ(Yamaha Factory Racing)。そのロレンソに中盤以降、先行を許したが、M.シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が4位でフィニッシュ。今季ベストグリッドの9番手から決勝に挑んだ青山博一(Team San Carlo Honda Gresini)は、オープニングラップの10番手から序盤はトニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)とバトルを繰り広げ、一時は9番手に浮上したものの、最終的に11位でチェッカーを受けた。
ポイントスタンディングでは、14戦を終えて8勝を挙げたストーナーは総合284ポイントで、2番手のロレンソに44ポイントのリードし、コンストラクターズポイントでもホンダは330ポイントで、2番手のヤマハに56ポイントのリードを保っている。次戦は日本GP。今大会シーズン10勝目を達成したHonda勢がシーズン11勝目を目指す。

11位に入った青山博一。「次のもてぎに向けて、内容あるレースができたと思います。次のもてぎは、今年一番のレースをしたいですし、する自信もあります。ファンに喜んでもらえるようなレースにしたい」と語った