レース後半に順位を上げ10位で母国でのMotoGPを終えた青山博一(写真提供:本田技研工業株式会社)
ロードレース世界選手権第14戦「ツインリンクもてぎ」での日本GPは、初日のフリー走行でダニ・ペドロサが転倒。左鎖骨を3カ所骨折するというハプニングから始まった。
一方、初日のフリー走行では、シーズン前の肩の怪我のために、ストップ&ゴーの多い「もてぎ」ではハードブレーキングが辛いと語っていたバレンティーノ・ロッシ(FiatYamahaTeam)が、トップタイムをマークするという、ファンにとっては予想外のうれしい出来事もあった。
昨日の予選では、不在になったエースのペドロサの穴を、チームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾが1'47.001でポーポジションを獲得して立派に埋めて見せ、2番手は1'47.055のロッシ。3番手には「もてぎ」との相性がいいドゥカティのケーシー・ストナー(Ducati Team)が1'47.105で食い込んだ。そして、ランキングトップのホルヘ・ロレンソは、手堅く4番手の1'47.206を記録して決勝に臨む。
天候にも恵まれた決勝は、ドヴィツィオーゾのホールショットで始まるが、1コーナーを立ち上がったときにはストーナーが早くも先行。その後、ややストレートスピードに優るドヴィツィオーゾがストーナーに追いすがるシーンも見られたが、このフォーメーションが、そのままゴールまで続き、ストーナーが優勝。2位は約4秒遅れてドヴィツィオーゾ。
この日、会場を沸かせたのは、1周目に3番手につけたロレンソとロッシのポジション争い。6周目にロッシが3番手を奪い、そのままレースを進めて行くが、終盤、やや立ち上がりに苦しみ始めたロッシをロレンソが激しく追い上げ、17周目には一端はポジションを入れ替える。
しかし、今日のロッシは引くことを知らず、強引にポジション争いを展開して、すぐさま3番手を取り返す。ラスト3周にはマシンがぶつかりあうほど壮絶なバトルが繰り広げられたが、ロッシが表彰台を守りきって見せた。
その遙か後方ではあったが、期待の青山博一は、予選14番手からのスタートにもミスが出て後退。しかし、その後、着実に前を行くライダーを抜き去り、体調が完全ではないにも関わらず24周を走り終え、今シーズン最高位タイの10位でゴール。母国で初めてのMotoGPを終え、残る4戦に望みを繋いだ。
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