昨年開催された第41回東京モーターショーのヤマハブースで、オブジェの様に展示されて居たモデルの実車が、「スーパーテネレ/XT1200Z」として5月以降ヨーロッパで発売される。
ご存じのように"テネレ"は、かつて"パリ・ダカールラリー"の熱い舞台となった西アフリカの"テネレ砂漠"に由来し、ヤマハのビッグオフ−ローダーに受け継がれてきた伝統のネーミング。世界で最も過酷と言われたダカールラリーを牽引し続けたヤマハを代表する名称の一つでもある。
昨今、ヨーロッパを中心に、こうした"アドベンチャー"モデルと言われるカテゴリーが確立され、長距離ツーリングに適した走行特性とスタイリングや装備を備え、アドベンチャーイメージと旅への憧れを全身にまとった長距離ツアラ−が人気を集めている。
新たな「スーパーテネレ/XT1200Z」の大きな特長は、新開発の並列2気筒1200ccエンジン。ツインプラグ、2軸1次バランサー、270度クランク採用のエンジンは、慣性トルクを最小限として、扱い易いトルクとトラクションを発生させている。また、シリンダーを26度前傾させて燃料タンク位置にエアクリーナーを配置し優れた吸気効率を実現。さらにショートホイールベース化とマスの集中化を図りながら高い冷却性能を確保するために左側のみにサイドラジエターを配置するなどの試みも行われている。
加えて、YCC-T(ヤマハ電子制御スロットル)を採用したF.I.(フューエルインジェクション)にはトラクションコントロール機能も装備されている。これは、前後輪の車速センサーから後輪の空転状況を検知しECUで演算してYCC-T、点火時期、燃料噴射量を統合制御することで後輪の駆動力を最適化するもの。
他にも、リニア制御のABSと前後輪連動ブレーキ(Unified Brake System)を採用し、ツーリング時にライダーを支援するシステムと、標準/純正トップケース装着/フラットの使い分けが可能な3WAYキャリアの装備など、ツアラーとしての特性と装備を充実させた1台とされている。
国内メーカーの国内向けラインナップから、こうしたモデルが消えて久しいが、そろそろライダーの多様化が進み、様々な指向のユーザーが存在する昨今の市場に向け,是非、国内投入して欲しい1台でもある。
「スーパーテネレ/XT1200Z」欧州仕様主要諸元 :全長×全幅×全高:2.250×980×1,410mm。シート高:Low845/High870mm。軸間距離:1,540mm。車両重量:261Kg。原動機種類:水冷・4ストローク・DOHC・4バルブ。気筒数配列:並列2気筒。総排気量:1,199cc。内径×行程:98.0×79.5mm。
圧縮比:11.0:1。最高出力:80.9Kw(110PS)/7,250r/min。最大トルク:114.1N・m(11.6kgf・m)/6,000r/min。始動方式:セルフ式。燃料タンク容量:23L。燃料供給:燃料噴射式。タイヤサイズ(前・後):110/80R19M/C59V ・150/70R17M/C69V。
圧縮比:11.0:1。最高出力:80.9Kw(110PS)/7,250r/min。最大トルク:114.1N・m(11.6kgf・m)/6,000r/min。始動方式:セルフ式。燃料タンク容量:23L。燃料供給:燃料噴射式。タイヤサイズ(前・後):110/80R19M/C59V ・150/70R17M/C69V。
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