Hondaは、1月28日、昨年秋のミラノショーで発表したCBR500R、CB500F、CB500Xの国内モデルに搭載予定のスポーツエンジンを発表した。
このエンジンは、国内のFunモデルの充実と活性化を狙って今シーズン投入予定のニューシリーズに搭載予定で、次世代を見据えた、ス ポーティーかつ扱いやすく、同時に高品位でベーシックであることが特長。
*次世代の環境対応型の水冷400ccエ ンジンとは?
*ユーザーに満足を得られる扱いやすい400ccスポーツバイクエンジンの出力特性とは?
*走りをささえる軽量・コンパクトでありながら高品位な400ccエンジ ンとは?
上記の3つのテーマを念頭に、エンジンの経済性や扱いやすさ、軽快かつスポー
ティーなライディングを実現する出力特性を目指し、低・中即回転域はもとより、高回転域にいたるまでスムーズに回る、軽量、コンパクトな国内専用の400ccエンジンとして開発されている。
エンジン特性は、エントリーユーザー にも扱いやすいように、最も使用頻度の高い、低・中速回転域の特性を重視、最高出力回転数を9500rpmと し、このエンジン特性の適した水冷・直列2気筒エンジンを選択、全域で最適な吸入効率
を高めるため、最適なバルブサイズ等を選定、ボアストロークは67×56.6mmを採用。
スポーツバイク用エンジンとしての 基本性能を十分に満たした上で、より高い環境性能を目標とし、バルブ周りの軽量化、バルブ挟み角、ポート形状、燃焼室形状選択の自由度の高いDOHCを採用する一方、ローラーロッカーアーム、低過重のバルブスプリング、サイレントカムチェーン 等の採用や、油膜保持特性を高めた軽量ピストンや特殊処理を施したコンロッドの採用で、フリクション低減による高い燃費性能を狙い、加えて、シリンダーヘッドにAIシステム(二次空気導入システム)をビルトイン、エキゾーストパイプ内にO2センサー、キャタライザーを装備することで厳しい国内の排ガス規制をクリアしている。
さらに、高品位なエンジンを目指して、軽 量・コンパクト化が進められ、バランサーの採用と配置の見直し等で振動の低減や静粛性の向上が行われている。一方で、外観は力強い造形とされて存在感を演出。ビッグバイク同様のヘッドカバーサイドキャップや、カバー類の締め付けにソケットボルトを採用すると言ったデティールへのこだわりで高品位であることを表現している。
また、ミッション周りのレイアウト、バランサーシステムの配置にも気を配り、エンジンを全長を抑えたことにより、車体の中で最も重いエンジンを搭載する位置を最適化しやすいものとして、優れた操縦安定性に寄与することを狙ったエンジンであることも大きな特長である。
Hondaは、永く、ベストセラーである4気筒エンジンを搭載するCB400シリーズに加えて、 このエンジンを搭載するシリーズの市場投入し、一気により多くの中型免許ユーザーの獲得を加速させる。(モリ ヒサシ)
吸排気の高効率化を狙い細軸ステムの大径吸排気バルブ、ストレート化された吸気ポートを採用。ローラーロッカーアーム、シムタイプのタペット調整方式、低過重のバルブスプリングの採用でフリクション低減を狙う。 |
ピンにバナジウム表面処理を施したサイレントチェーンを採用してフリクション低減と防塵性に対応。 |
180°位相クランクを採用したクランクケースは、トランスミッション室との隔壁をなくしポンピングロスを低減する。シリンダーは薄肉スリーブを採用、ボア間を7mmとしてエンジンのコンパクト化を行う。 |
シリンダー背面にカップルバランサーを配置。ミッションのメインシャフトを後方に置いてエンジン前後長を抑えている。 |
コンピュータ支援エンジニアリングにより、高効率な冷却水の流動解析が行われ、小型・軽量化されたウォーターポンプ。
67mmのCBR600RRと同サイズのボアを持つピストン。剛性強度バランスの最適化が行われ、スカート部に粗条痕をつけて油膜保持性を向上させフリクション低減を狙う。
*各画像はクリックすることによって拡大表示されます。
カムチェーンは四輪用の転用ですが、テンショナーは相変わらずゴム系なのが気になります。カムドライブの設計を自前で行う習慣が、二輪設計にはあるみたいで…
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