5月14日に発売されるHondaCRF250Lに乗った。死語になってしまったのかと思うほど久々のHondaからのオン・オフモデルは、On(日常)を便利に、Off(週末)を楽しむ“ちょうどいい相棒New On&Off Gear”開発キーワードのもとに作られ、ビギナーからベテランまで幅広いユーザーが楽しく扱えるよう、トータルバランスと操縦安定性を徹底的に追求されたとされる。
さらに、CBR250Rと同様のエンジンを採用し、タイで生産するなどで、徹底的にコストを抑えた結果、メーカー希望小売価格がCBR250Rと同じ¥449,400(税込み)というのだから、250ccモデルとしては中々魅力的な存在である。
エンジンの大きさのためか、不思議な凝縮感があり、一件コンパクトに思える車体と外観が印象的だが、実はかなりの大柄で、ライディングポジションも1クラス上のサイズに近くゆったりとしていて、スペック的にも同クラスのライバルたちより、長く、大きい。
シート高は875mと高めだが、乗車1Gでのサスペンションの沈み込みが大きく、170cm以上の身長のライダーなら足つきに不安はない。
Hondaの昨今のエンジン技術は、CBR250Rからの流用エンジンであるにも関わらず、吸排気系の変更でまったく異なる新たな特性を作り出している。
振動の少なく、ウルトラスムーズで、フレキシブルな特性のエンジンは、低速域でも扱い安く、143kgと決して軽くない車体を軽々と走らせてくれる。
240mmのストロークを与えられた足回りのセッティングも適切で、様々な場面と速度域でオフロード走行楽しむことができる。
また、しっかりとフロントに過重を与えられていることもあり、オンロードでの安定性と運動性能も高く、ワインディングを攻めても不安な少なく、オンロードツーリングも十分に楽しめる。
総じて、オンでもオフでもかなりの優等生であり、一切とがったことところがないため、
誰にでも走って楽しいバイクであることがたしかで、確かにビギナーから…とは言えなくもない。
唯一、気になるのはやはり重さ。もう一クラス上のエンジンが与えられたら、楽しいを超えて面白い存在になるのではないだろうか。(モリ ヒサシ)
凝縮感がありながらしっかり大柄な車体 |
ソフトかつしっかりした足回り。ストロークは250mm |
CBR250Rよりむしろスムーズで力強いエンジン |
軽量でスリムな仕上がりのリヤサスまわり。ホイールトラベルは240mm |
スチールツインチューブのフレームとアルミのスイングアームのリヤサス相性は良好 |
デジタルメーターのシンプルで視認性に優れる |
ちょっと尖ったデザインの顔つき。 |
リヤ周りも新鮮。迫力の排気音を奏でるマフラー |
CRF250L主要諸元:
車名・型式:ホンダ・JBK-MD38
全長×全幅×全高(mm):2,195×815×1,195
軸距(mm):1,445
最低地上高(mm):255
シート高(mm):875
車両重量(kg):143
乗車定員(人):2
最小回転半径(m):2.3
エンジン型式・種類:MC38E・水冷4ストロークDOHC 4バルブ単気筒
総排気量(cm3):249
内径×行程(mm):76.0×55.0
圧縮比:10.7
最高出力(Kw[ps]/rpm):17[23]/8,500
最大トルク(N・m{kg・m}/rpm):22[2.2]/7,000
燃料消費率(km/l):44.3(60km/h定地走行テスト値)
燃料供給装置形式:電子式<電子制御燃料噴射式(PGM-FI)>
始動方式:セルフ式
点火装置形式:フル・トランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式:圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L):7.7
クラッチ形式:乾式多板コイルスプリング式
変速機形式:常時噛合式6段リターン
変速比:1速3.333 2速2.117 3速1.571 4速1.304 5速1.115 6速 0.962
減速比(1次/2次):2.807/2.857
キャスター(度)/トレール(mm)27°35′/ 113
タイヤサイズ:(前)3.00-21 51P/(後)120/80-18M/C62P
ブレーキ形式:(前)油圧式ディスク(後)油圧式ディスク
懸架方式:(前)テレスコピック式/倒立タイプ(後)スイングアーム式/プロリンク
フレーム形式:セミダブルクレードル
メーカー希望小売価格:¥449,400(消費税込み)
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